くじゅう連山を愛する人を
仲間と共に増やしていきたい
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 九州のみならず全国の登山家に人気が高い、くじゅう連山。春のミヤマキリシマや秋の紅葉をはじめ、四季を通じた美しい自然景観も大きな魅力です。芹洋子さんのヒット曲で有名な坊がつるの中腹に位置する法華院温泉山荘は、彼ら登山家にとって“聖地”ともいえる山小屋。
「もともと当地は鎌倉時代を開基とする天台宗の一大霊場で、私自身も26代目として僧籍を持っています。時代の変遷に伴い“信仰の山”から“登山の山”となり、現在に至っています」
こう話すのは弘藏岳久 有限会社法華院温泉代表取締役。客室にはテレビも何もない、まさに山小屋の真骨頂を満喫できる法華院温泉山荘は登山専門誌の人気ランキングでも高い評価を得ており、ハイシーズンともなれば120人収容の大部屋は1人1畳の割り当てとなる人気ぶり。九州最高所の温泉に浸ったあとは、山を愛する者同士で語らうことを楽しみにしているリピーターもたくさんいます。
「“いつ来ても変わらない宿”というよりも、むしろ“少しずつどこかが変わっていく宿”を目指しています。山も自然も変わっていくものであり、常に私たちも新しい気持ちで山小屋のもてなしを考えていこう。それが“山を守る者”としての努めと、自らに言い聞かせています」
2015年4月、弘藏代表取締役はくじゅう連山の登山口である長者原のホテル『花山酔』を譲り受け、法華院温泉別館として位置付けました。
「前オーナーから売却の話が出た時、国立公園の敷地内ゆえの諸条件があるため買い手がなかなかつかなかったところを、思いきって購入に踏みきりました。山小屋と連携して登山口の賑わいを守り、山登りでひと汗かいたお客様に温泉を楽しんで帰ってもらいたいとの思いからです」
ロビーに掛けられた立派な書『ざつな宿。熟成参年。』には、“山小屋しか知らない経営者だから雑なおもてなししかできないので、最初の3年間はお客様の意見を頂戴しながら成長していきます”と、ヒネリのきいたメッセージが込められているとのこと。“山ガール”など新しい登山愛好家も巻き込みながら、「くじゅう連山にもっとも詳しい宿」として、次第に人気が高まっていった矢先、熊本・大分地震が発生します。
「投資の一年を終え、さあこれからという時の被災でした。でも下を向いてばかりはいられません。何かを発信していかないとお客様は足を運んでくれないのです。同じ考えを持った仲間を増やし、知恵を出しあっていきたい」
地ビールやジビエのイベントを企画したり、県外イベントに参加して長者原をアピールしたりと、精力的な活動を実践。「世代を越え、家族ぐるみで、くじゅうを愛する人たちが集う場所に」と願う弘藏代表取締役の思いが届くかのように、客足は徐々に戻りつつあるようです。
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profile

有限会社
法華院温泉

代表取締役
弘藏 岳久 氏
(向原支部会員)
【法華院温泉山荘】
大分県竹田市久住町大字有氏1778番地9
TEL.090-4980-2810
■オフィシャルサイト
http://hokkein.co.jp

【ほっけいん温泉別館 花山酔】
大分県玖珠郡九重町田野260-1
TEL.0973-79-2230
■オフィシャルサイト
http://hokkein-hana.jp