外食FCのロールモデルを築いた覇者が挑戦する新たなブランド
コロナ禍を経て、外食産業は回復局面に入りつつあります。しかしその内実は一様ではなく、都市部のインバウンド需要に支えられる業態と、日常消費に依存する地方店舗との間には、依然として温度差が存在しています。さらに原材料価格の高騰や人手不足といった構造的課題は解消されておらず、業界は「量」から「質」への転換を迫られているのが実状です。
このような状況で注目されているのが、地方に拠点を置きながら複数ブランドを柔軟に運営する企業です。フランチャイズの受け皿として地域に根ざしつつ、業態の組み替えや撤退判断を機動的に行うその経営スタイルは、不確実性の高い時代における一つのモデルともいえるでしょう。
サン・ウイングの運営を任されている次女の中島衣恵代表取締役は、次のように話します。
「父は全国的に知られている美味しいものを、大分の人たちに届けたいという思いで事業を展開してきました。お客さまの顔が見え、声が直接聞け、そして感謝される仕事に生きがいを感じています。80歳を超えた年齢になっても、週末はモスバーガーでハンバーガーを作るのを楽しみにしているんですよ(笑)」
広く名が知れた飲食ブランドを展開してきたとはいえ、変化の激しい外食市場において運営に苦労が伴う一面もあったと思われます。時には撤退を含めた大胆な意思決定を行いながら、柔軟なポートフォリオ経営を重ねてきた成果が現在の盤石な体制に結びついているのです。
「調理オペレーションから接客マニュアルまで、それぞれのFC本部が求める品質とサービスは違っており、新規店舗を出店する度に身が引き締まる思いです。現在はパートも含めると約250名の従業員を雇用していますが、人材マネジメントはもっともエネルギーを注いでいます」
同社が2025年8月に新しく出店したFC店が、
居酒屋『新時代』大分別府駅前店です。FC本部の
株式会社ファッズ社は、看板メニューの『伝串』が有名ですが、スローガンに掲げる「1000の街を元気にする!」といった熱量の高さに、中島代表も大きく共感したといいます。 「元気いっぱいのスタッフと美味しいメニューが自慢ですので、ぜひお見えになってください!」 多くの観光客が行き交う別府駅前に、またひとつ名物店が加わったようです。

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【関連会社】
有限会社サン・ウイング
代表取締役 中島 衣恵 氏