旺盛な商品開発力で「おおいたブランド」づくりに大きく貢献する老舗和菓子店

大分発の全国ブランドとして知られる関あじ・関さば。その名を冠した和菓子『関あじ・関さば最中』を開発して注目を集めたのが、佐賀関に本店を構える高橋水月堂です。

現在、明治39年創業の同店をきりもりしているのは、四代目当主にあたる高橋幹雄氏。昭和40年生まれの高橋代表は、京都の有名和菓子店で修行を積んで平成4年に帰郷。父親である三代目・博美氏が亡くなったあと、若くして高橋水月堂を継ぐことになりました。

「自分の代になり、地元にちなんだお菓子を作りたいと思い、平成11年に開発した高級最中が『関あじ・関さば最中』です。関あじは小豆のこし餡と求肥(練って作る餅の一種)が入ったやや小ぶりな最中、関さば最中はつぶ餡に羽二重餅をはさんだ歯ごたえのある大ぶりな最中となっています」

発売と同時に評判となった関あじ・関さば最中ですが、登録商標の取得で苦労したという裏話もあるそうです。 「佐賀関漁協に許可をいただいて特許庁へ申請したのですが最初は拒絶されましてね(苦笑)。弁理士と相談しながら何度か再申請した末、ようやく取得できました。おかげで登録商標に関する知識が身に付き、いまでは弁理士に頼ることなく自分で出願手続きまでできるようになっています」

このような苦労の甲斐もあり、『関あじ・関さば最中』は平成14年に全国菓子大博覧会の栄誉大賞、平成18年に全国推奨観光土産品審査会で日本専門店会連盟理事長賞(最優秀賞)に輝いています。

その後、高橋代表は、このヒット商品に甘んずることなく、関あじ・関さばと並ぶ大分の一村一品の代表格、かぼすの和菓子を開発します。その名も『かぼす三姉妹』と名付けられた三種類のお菓子ですが、最初に開発に成功したのが『かぼすの甘露煮』。かぼすを使ったお菓子はそれまでもあったのですが、果汁を風味づけに使う程度で、芳醇な香りを含む皮の部分は、なかなか商品化できませんでした。試行錯誤の末に出来上がったものは、人工的な着色料などは一切使わない、緑あざやかな甘露煮。甘さを抑えた上品な味わいと、かぼすらしい酸味も漂う、オリジナリティあふれる逸品です。この甘露煮と白餡を煉り上げた『かぼす最中』、かぼす生地と大分県産たまごに地元産焼酎を隠し味に加えた『かぼ酎ケーキ』がそろい、『かぼす三姉妹』のデビューとなったのです。さらに注目すべきは、この商品は大分県が推進する『Theおおいた』の認証ロゴマークの第一号となったことです。

「大分のかぼすは、誰もが認める全国一。これはつまり世界一でもあるのです。商品開発を通じて、ジャムの文化圏である欧米でも、かぼすが通用するようになると確信しました」

こういった流れをくんで出来上がったお菓子が『豊後三百年の恋』です。三百年前、風邪などに効く漢方薬として中国から臼杵に持ち込まれたというカボスに物語を見いだし、かぼすの甘露煮を白餡で丁寧に煉り上げ、三重包餡された焼き菓子。和菓子の甘さに、柑橘系のかぼすが絶妙なハーモニーを奏でるこの商品は、第50回全国推奨観光土産品審査会で全国商工会連合会会長賞を受賞しました。

「大分の産品を使った新しい和菓子を、今後も開発していきたい」と力強く語る高橋代表。大分の次代を担う、頼もしき若手経営者です。

profile



御菓子司
高橋水月堂

代表
高橋 幹雄 
(せきしん支部会員)

大分市大字関3332-2
TEL.097-575-0161
FAX.097-575-0206

■オフィシャルサイト
http://www.suigetsu-do.com/