前回に引き続き、国の中小企業支援施策の活用についてご紹介します。

中小企業庁の支援施策のメニューのひとつに「事業支援」というのがあります。これは、主には中小企業のみなさんが行う事業資金の一部を国が補助しましょうというものです。

例えば、2月の予算委員会で可決された平成25年度補正予算のメニューに「ものづくり・商業・サービス革新補助金」があります。これは、中小企業・小規模事業者が行う試作品、新商品、新サービスの開発に対して1,000万円(補助率:2/3)の補助を行うものです。また「創業促進補助金」もまた出てきました。これは積極的な創業プラン(第2創業含む)に対して、最大200万円(補助率:2/3)の補助を行うものです。

◎ものづくり・商業・サービス革新補助金

◎創業促進補助金

◎中小企業庁「平成26年度予算関連事業/平成25年度補正予算関連事業

●補助金申請のお手伝いをしています

補助金は融資と違って返さなくても良い事業資金ですが、大切な税金を使って事業を行うものですから、簡単に獲得できるわけではありません。事業計画書を作り、複雑な申請書を提出し、審査会でプレゼンをし、ようやく採択を受けるというプロセスを乗り越えなければなりません。そして採択されたら、計画通りに事業を実施し、補助金を受け取り、確実に業績を上げて行かねばなりません。

私が申請をお手伝いするにあたっては、いつも次の事をお願いしています。

①世のため人のためになる事業を

補助金にはそれぞれに目的が設定されており、それを充たす事業計画であることが必要です。そして事業の新規性や市場性、実現性が問われます。何よりも「こんな事業があればみんなが助かる。世の中が変わる」といった世のため人のためになる高い志が大切です。

②日頃から事業資金を貯める

補助金はほとんどが精算払いです。採択されてもすぐ貰える訳ではありません。補助金が入るまでの少なくとも1年程度の事業資金が必要です。創業される方にはここが厳しいところです。何かやりたい事がある方は日頃から少しでも資金を貯めておく事です。私は手元資金ゼロで始める方のお手伝いはお断りしています。これまでお金を貯められなかった方は、新しい事業を始めてもやはり儲ける事ができない思うからです。

③今の銭を稼ぐこともお忘れなく

社長が新規事業に夢中になって、既存の事業が止まってしまう例をよくみかけます。

「今の銭」を稼いでくれる既存の事業をおろそかにしてはいけません。また新しい事業に必要な情報や専門知識がないためなかなか進まない事もあります。そうした場合は外部の知恵のネットワークが有効です。大学や大分県産業創造機構、大分県産業科学技術センターなどはほとんど無料で手伝ってくれます。

●補助金は「志」の高い経営者のためにあるもの

補助金の募集要項を見て、突然思いついたような計画が多いのも事実です。そんな方は、採択されたとしても、事業が思うように進まなかったり、売り上げが立たなかったりとかで、途中で中止してしまうことになります。補助金をもらえないだけでなくそれまでに費やした経営者の時間は取り戻せないのです。日頃から事業アイディアをたくさん溜めて、補助金がなくても少しづつ取り組んで行く事が大切です。

これから平成26年度の国や県の支援施策の説明会や募集が始まります。関心のある方は、こちらのサイトをチェックしてみてください。

■中小企業庁    http://www.chusho.meti.go.jp

■中小企業基盤整備機構  http://www.smrj.go.jp

■大分県産業創造機構  http://www.columbus.or.jp

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雪野佐喜子 
(ゆきの・さきこ)

大分県臼杵市出身 中小企業診断士。『ビジネス支援チーム7福人』代表。金融機関、中小企業に勤務の後、社団法人大分県地域経済情報センター、財団法人大分県産業創造機構で中小企業支援業務に従事。平成23年4月独立。中小企業診断士事務所『ビジネス支援チーム7福人』を開業。創業、経営革新、IT活用、施策活用などのコンサル活動を行っている。一般社団法人大分県中小企業診断士協会 副会長趣味はテニス、登山、飲酒、最近は短歌も。