「文章書くの、苦手…」と焦っているWebご担当者の皆さま。お待たせしました。今回から、Webライティング講座の講師らしいお話をしてまいります。
今の時代に求められる文章…それは『わかりやすさ』です。
「は?そんなことかよ」と言いたくなるでしょう。
ネット上でも「Webではわかりやすい文章が必須」などと、当たり前のように言われています。
ただ、わかりやすい文章って一体何なのか? わかっちゃいるけどできない・やれない。だから苦手だと感じるのです。これからお伝えするいくつかのポイントは結構使える(と思います)ので、ぜひ読み進めてみてください。
これまで、ライティング講座受講生の添削文や企業様サイトの掲載文校正など、たくさんの文章に触れ、修正のお手伝いをしてきました。
その経験を通じて、私はある時、わかりやすい文章を書くポイントとは「主語と述語の係り」「文語と口語の使い分け」「シーンに合わせる」ことだとひらめいたのです。(その後、たくさんのWebライティング系書籍が発売され、同じようなことが書かれていたので多分間違いない)
書くためのハウツーに突入する前に、第三者が書いた文を冷静かつ客観的に読んで、どこが修正ポイントなのかを考えてみましょう。
たとえば、あなたが勤める会社に採用エントリーシートが届いて、応募者が書いた志望動機の文章を読んだとします。
例文:私が御社に応募した理由は、部活でキャプテンになって部員を上手くまとめてきて、地道に基礎練習を重ねて気持ちを鍛えた経験が生かせると思いました。前向きに仕事を頑張ります。
ありがちな文章ですが、主語=「私が御社に応募した理由は」、述語=「思いました」。文法的によろしくないですよね。主語と述語で体裁が整わない状態を“ねじれ”といいます。文末の述語は「思ったからです」が適していますね。
そして、御社は口語。文面では貴社が正しいです。「部活でキャプテンになって部員を上手くまとめてきて」も口語要素が強め。「部活動でキャプテンを任され、部員全員が士気を高めあえる関係づくりに努めた」くらい、文語で丁寧に書いてほしいですよね。
文を読むシーンとその文章が持つイメージが合っていること。
これはとても大事。スマホ慣れしている現代人は、Webサイトに合う文章を無意識に想像して読み始めます。
例のような、採用というカッチリとしたイメージがある文を読んでいる途中で、ねじれや口語表現がフッと現れると、スルッと読めない違和感を覚えるものです。
十分な説明が必要となる商品紹介サイトや、BtoBの名刺代わりとなる公式サイトでは、文語表現を用いてきちんと体裁を整えましょう。
ただし、謙譲語でへりくだり過ぎるのは逆効果。通常モードの丁寧な表現で敬意を示すほうが、好感が持てます。
逆に、お祭りイベントの開催案内や、社員の日常を知らせるような内容の場合は、カッチリとした文体が違和感の要因になります。会話を投げかけるように口語表現や感嘆符(!)といった記号などをバランスよく使いながら、文の固さを和らげてあげるといいですね。
先のエントリーシート例のように、誰かが書いた文章の誤りには結構気づきやすかったりします。ただ、自分が書く立場になると「これで良いの?」と、きっと心配になりますよね。
その心配を解消するテクニックが“一文一語”です!
何かをアピールしようとすると、人は、その良さを一気に伝えたくなります。話すのと同じように、まくしたてるような勢いで文章を書くと、どうしても一文が長くなってしまいます。
ところが長文になると、読み手は「え? 結局何だっけ? 考えきらん、意味わからん」と、内容を正しく把握しにくくなるのです。結果として、ページから離脱されやすくなります。
ですが、実際に一文一語を貫いて書くと、抑揚も、おもしろ味もない文章ができ上がります。文末表現をバランスよく変えるという改善方法もありますが、一文一語はあくまで理想として、文章を短くできないか考えながら書いてみましょう。
一文一語を意識すれば、自然と文が短くなって主語と述語の配置が近くなるので、“ねじれ”に気づきやすいというメリットがあります。当然、伝えたいことをシンプルに、ストレートに届けやすくもなります。
ここでひとつアドバイスを。多くの方がパソコンを使用して文章を書くでしょうが、たとえパソコンで文の長さをうまく調整できたと思っても、スマホやタブレットで閲覧すると画面が文字で真っ黒!ということが、実はよくあります。
デジタル端末で読まれることも、想定しておかねばならないということです。ちなみに、一文60字程度がベター・長くても100字以内(文書作成ソフトで3行以内)、というのが最近よく言われる文字量の目安です。ご参考までに。
ここまでお話してきたポイントは、サイトコラムや更新用テキストに限らず、ネット上における“情報”となるすべての文章に共通します。
ネット時代の幕開けとともに、メールでのやり取りが急激に増え、加えて近年のSNS普及を受けて、会話さながらにリアルタイムで文字のラリーをする場面も増えています。
時代が移り行くにつれ、言葉が持つ意味や使われ方が、どこか多変的で短めかつライトになっているような気がします。
知っている相手に向けて発するならば、“なる早”や”ww”など、多少のユルさが魅力になることもあるでしょう。
しかしWeb掲載文は、不特定多数の誰かに見られる文章です。あまりにユルすぎたり、逆に過剰なほど謙譲・尊敬語を使いまわすと、ユーザーに違和感や不快感、読みづらさを与えてしまいます。
ユーザーがさらりと読めてわかりやすい文章。それは極論、シンプルで正しい日本語文でしょう。
国語の基本に立ち返り、正しい文法で丁寧に伝えようと心がけるのが、Webで求められる文章を書けるようになる最短ルートです。
【今回の脳内解放の法則】
わかりやすさ=シンプルで、丁寧で、正しい日本語です!
時代が変われば言葉にも変化が現れますが、読み手のシーンに合わせる意識と、基本となる国語が大事だよ。
Webで受け入れられやすい文章を書くためのポイントをお話しましたが、次回はなんと、文章とまったく関係なさそうなタイトルでお届けします。
第5回「Webライティングの基本2 ビジュアルを制すものがビュー(閲覧)を制す!」。
乞うご期待。