このコラムでは大分でネットやスマホを使って便利に暮らしている模様を綴ってきました。
最後にあたってこうしたトレンドの行く末について考えてみることにしました。

とくに「対話型AI」に関する変化はこの一年でもまことにめまぐるしく、スマホにいれたAIアプリが身近でスマートな相談役としてクローズアップされるようになり、これからのスマートライフの実現にAIの活用は欠かせないものとなりました。

AIアプリが便利なのはいつでもタイムリーにどのような問いかけにも即座に対応してくれ、言葉遣いも丁寧だし、人間だと相談しにくい話題や難しい問いかけにも真面目にこたえてくれることです。ネットを使う際に便利な検索アプリも、最近はAIが答えるようになりました。検索結果を単にリストアップするのではなく、AIが解釈した最適な説明を自然な言葉で応えてくれるよう進化しました。

さらに、そのAIが参照するネット上の情報もこれまでのように人間がつくってきたものではなく、世界中の機器が自動で収集した膨大なデータの解析もできるようになってきています。いわゆるスマートシティ化が進んで、様々なセンサー機器から、その場所の温度や湿度、風向き、人々や車の動き、事件や災害、日が照っているのか? 照明がついているのか、消えているのか? 空気中の塵埃などもセンシングしてくれます。

スマホは自分の予定を教えてくれます。これは事前にスケジュールを入力しておいた結果を整理して教えてくれるだけでした。
ところが今は受信したメールから予定を自動的に入力してくれるようになりました。これからは、その日の予定を外部の公開情報や社内業務の日程からAIエージェントが網羅的に確認。それらを整理分析して、過去の行動事例の蓄積されたデータや様々な公開情報も使って、自分にとって最適でスマートな予定を教えてくれるようになるでしょう。

AIの能力がどんどんあがって人智を超えてしまう、いわゆる「シンギュラリティ」が到来したらどうなるでしょうか?
一方では人類の危機が来ると心配をする人もいます。
また、楽観的に AIと人類が共存するバラ色の未来が出現するという人もいます。
私はその中間で、AIへの依存や人間の責任転嫁など心配すべきこともありますけれど、膨大な情報の洪水に押し流されないためにも、AIの助力はこれからますます複雑化する社会において必要とされるようになるのではないかと思います。

基本はスマホやAIに使われないよう、自分も使いこなす側になれるよう気合いをいれなおして、これからの時代に立ちむかっていかなければいけないということを自らに戒めて、このコラムを終えたいと思います。
お付き合いいただきありがとうございました。

※画像について
最後にAIについて考える本を紹介します。

シンギュラリティはより近く(レイ・カーツワイル著/NHK出版)
人類はAIと共存してさらに進化していくという楽観論

NEXUS〜情報の人類史 上 : 人間のネットワーク 下 : AI革命(ユヴァル・ノア・ハラリ著/河出書房新社)
AIが人類と民主主義にとって脅威となる可能性を説く悲観論

日出處電子天子 : 電子の国コアラ未来編(尾野徹著/新潮社)
大分を舞台に2060年のAIとネットワークの未来を描く痛快SF

profile

藤野 幸嗣
ふじの・ゆきつぐ:1953年生まれ、大分のまちなかに在住。散歩、自転車のポタリング、そしてネットの逍遙が好きです。
好奇心を旺盛に、スマホやネットを使いこなして楽しく暮らす、「大分はニューヨークよりも面白い」が信条。