第2回 そうだ、アノ税金をなくそう。

アベノミクス効果で、企業収益は好調、地価も上昇して雇用も完全に売り手市場、最低賃金もほとんどの件で上昇した。おそらく日本全国津々浦々、皆さん恩恵を被っているのではないだろうか。

業績が好調の企業が積極的な設備投資を行い、景気回復を裏付けている訳だが、注目すべきはAI(人工知能)の進化。世の中でこれまで当然に人間の手で行われていた仕事や作業が突然機械化され、人間が不要になっていくのだ。オックスフォード大学が調査した内容によると、10年後から20年後、約47%の仕事がなくなると発表されたのはショックだった。
人口はこれから減少することは分かっているので、世の中が改善される一つの方向に向いているのだと感じる。

これに加えて昨今、残業問題などで働き方が見直されつつあるが、無駄な仕事は極力省き、効率化することで余暇を増やし、消費を刺激する方向に向かうのは理想的である。
仕事がAI化するのと同じで、人口減少に耐えうる形に職場環境の姿も変わっていくであろう。
やはり世の中が改善される方向で間違いない。

ところで、このような経済状況において、お金を持っている高齢者の存在が、次の時代の鍵を握っていると言われている。
何せ高齢者の皆さんは、お金を使わない。マイナス金利時代で、預けていても金利はほとんど付かないのに、戦後の貧しい時代を生き抜いてきた経験があるからか、貯蓄は怠らない。
おかげで世の中の預金は増える一方で、結果的にその資金で金融機関や日本銀行が国債を購入し、要するに国の借金増加につながっているのだ。
国はこれからの税収が上がらないと国債の償還ができないのだが、まだまだ消費が増えないので税収改善にはつながらない。
この部分が改善されるべき重要なポイントになっているのだ。

どうだろう。
思い切って親から子への贈与税を廃止してしまうというアイデアは。
そうすると富裕者の相続税対策などは不要。生きているうちにどんどん子孫に贈与すればよいのだ。
100兆円レベルのお金、資産が次の世代に移転され、消費は爆発的に刺激され、お金がぐるぐると回って行き、税収にも跳ね返る。多くの国民が不安視する年金制度安定化の財源も確保されるだろう。
アベノミクスの目標値である物価指数2%上昇も、ドンと達成されると思うのは私だけか。

もし実現したなら、相続が発生する前にどんどん贈与せよ。
そして、贈与を受けた者はどんどんお金を使うのだ。
さあ、急げ急げ!

profile

手島繁(てしま・しげる)。大分みらい信用金庫企業サポート部部長。1962年生まれ、杵築市出身、大分市在住。大分鶴崎高校、福岡大学経済学部を卒業後、別府信用金庫(現・大分みらい信用金庫)へ入庫。営業店や本部勤務、大分県産業創造機構出向等を経て、鶴崎森町支店長、東大分支店長等を歴任の後、融資部副部長を経て現職。学生時代から楽器をたしなみ、バンドを結成、ドラムス、ピアノ、ギター、ボーカルまでをこなすマルチプレイヤー。特にドラムスの腕前は高く評価され、社会人ビッグバンド「スウィングエコーズジャズオーケストラ」、「Sunset Color」、「長谷部彰ピアノトリオ」等レギュラードラマーとして活躍中。毎月1回、西大分ブリックブロックでピアノ弾き語りライブ「手島ナイト」を開催している。
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