■大胆な変革の実践で、地域に貢献していく

——「磐石な100年金庫」を目指すことを基本方針に進めてきた中期事業計画も、いよいよ第3ステージに入りました。
当金庫が創立100周年を迎える平成34年に照準を合わせ、長期ビジョンである「磐石な100年金庫」に近づけるよう実直に計画を推進してきました。
金融機関においては、マイナス金利政策などの影響により収益環境が厳しくなっておりますが、おかげさまで当金庫は、平成29年度上半期における預貸金の残高、収益の状況、そして自己資本比率ともに、安心してお取引いただける水準を維持しております。
しかし、気を緩めることはできません。今回、あらたにスタートをきった「第3次『絆の強化』3ヵ年計画」では「変革の実行」をテーマにしており、お客さまにとって「頼りがいのある金庫・真に愛される金庫」となるべく、高いモチベーションを維持しながら、日々邁進しているところです。

——ここ数年の社会環境を取り巻く変化や、金融テクノロジーの進展により、これからお客さまが金融機関に求める理想像も変わっていくのではないでしょうか。
お客さまのライフスタイルが変化し、「フィンテック(FinTech=ICT技術を駆使した金融サービス)」という単語が日常でも使われるようになってきました。今後、金融機関の在り方が様変わりしていく流れは止められませんが、そういったなかでも信用金庫は“社会的紐帯”、いわば“地域の絆”を培う存在であることに変わりはありません。地域との関わりを一層深め、お客さまが幸せになるお手伝いを実践することこそ「絆の強化」そのものであると考えています。

■地域と共に、一歩一歩を着実に

——具体的に取り組んでいる施策をいくつかお聞かせください。
まず、私をはじめ経営陣が講師となり、中堅職員に向けて当金庫の歴史的背景や業績、これからの在り方についてあらためて伝える場を設けました。これは、先輩の考え方や知恵を伝える教育の場であると同時に、コミュニケーションの機会にもなりました。その内容は、若手職員など他の世代にも伝えていくよう考えています。

——これにより全役職員がみらいしんきんの将来像を共有できますね。
営業面では、平成29年度から一部の店舗で渉外係を母店に集中する体制を導入しました。これは、単に経費削減や効率化を目的とするものではありません。渉外係の拠点を母店に集中させることで、お客さまサービスの質を向上させ、渉外係のスキルアップにも結びつけていくことを目指しています。

——中小企業に向けた施策は、いかがでしょう。
昨年度、全店舗に設置した「創業支援窓口」は、82先の相談を受けており、そのうち59先が創業しました。また最近では、女性起業家や留学生向けのセミナーも開催しています。さらに今年度からは「みらいビジネスマッチングサービス」をスタートさせており、お客さまの販路拡大、ビジネスパートナーの紹介活動に積極的に取り組んでいます。
-お取引先企業の従業員向けサービスにも力を入れていると聞きました。
お取引先企業の福利厚生をサポートする「みらいしんきん職域サポート」を推進しており、信用金庫のネットワークを活かした各種サービスや金融商品を従業員さまへご提供させていただいています。このサービスは、約3,000先の中小企業と契約を締結するに至りました。

——あらゆる施策から、“絆”を深めていこうという意気込みが伝わってきます。
お客さまに寄り添い、地域と共に歩んでいく。「磐石な100年金庫」の実現に向け、職員一丸となって一歩一歩を踏みしめて、“しんきんかん”で地域との絆を深めていきます。

※本インタビューは「2017年9月期ミニディスクロージャー」から転載したものです。ミニディスクロージャーは以下からダウンロードできます。
http://www.oitamirai.co.jp/about/disclosure/detail.php?id=34

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大分みらい信用金庫理事長
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